仕様書作成はPDCAの”P”

また設備仕様書の話で恐縮ですが、私が関わっている自動化スクールを含めていろいろな場所で、設備仕様書(以下、仕様書)の重要性を説いてます。

その重要性に気づいている方たちでも、仕様書にかける時間はさまざまで、多くの方はそれほど時間をかけていません。聞いてみると、必要最低限(と思っている内容)を盛り込んだ仕様書で済ませている方が多いです。

しかしご自身の業務を振り返ってみると、仕様書を発行した後の見積取得、発注、設備製作の各ステージで発生した手戻し(後戻り)の多くは、仕様書を作成する段階でよく検討していれば防げたものがほとんどです。きつい言い方をするなら、後回しにしたつけです。

製造業に限らず、あらゆる仕事の基本のひとつに”PDCA”がありますが、実は仕様書作成は、PDCAのうちの”P”に他なりません。PDCAを学んだ方なら、Pをいい加減にしておいてうまく行かないことは百も承知のはずです。設備導入の成否は、仕様書作成段階いかに深く、広く検討したかで決まります。

作り始めて後で考えるぐらいなら、最初に考えるほうがずっと効率的です。机上段階ならいくらでも壊せますが、部品を買い集めたあとでは被害が甚大です。ソフトウェア制作では「アジャイル開発」という手法がありますが、設備製作にはなじまない手法です。

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