私が機械設計を始めた30年以上昔、エアマニホールドは巨大サイズでした。それが今ではずいぶんコンパクトになりました。大がかかりな自動機では、エアマニホールドが10個近くになる場合がありますが、コンパクトになったおかげで何とか設備まわりに収まるようになりました。
それはそれでよいことですが、一方エアブローや、口径40ミリを超える大口径シリンダを制御する場合、エアの流量不足が発生します。これは内部のオリフィス径が小さいからです。
さらにいえば大口径シリンダは、その排気が他のエア機器の排気にまで影響を及ぼすことがあります。
この不具合を回避するためにはこれらのエア機器のために方向制御弁(ソレノイドバルブ)を設けるのが一般的ですが、その配線や制御割り付けが煩雑だったりします。そういうときに便利なのがエアオペレートバルブです。
エアオペレートバルブは、電磁ソレノイドではなくエア圧でバルブ内のスプールを動かす方向制御弁です。その配管イメージは下図のようになります。

これを使うと制御的にはエアオペレートバルブを意識せず、エアマニホールドの一部として扱えます。
エアオペレートバルブは設備完成後でも後付できますが、できれば設計段階から計画しておきたいものです。