一般的には「ルールメーカー」とは、製品やサービスのルールを決める会社のことを指します。ルールを決めることで自社の製品やサービスの優位性を図ります。もちろんこういうことができる会社は概ね業界のリーダーです。
しかし今回ここでお話するのはそのルールメーカーではありません。今回お話しするのは「職場の困ったちゃん」です。その人のとんでもないふるまいのせいで、どんどん面倒くさいルールが出来上がっていくという人です。
元々職場にはシンプルなルール(規則)しかなく、当然グレーゾーンはあるのですが、そこは暗黙の了解で、ほとんどのメンバーは、一線だけは越えないように職務を遂行しています。こういう状態は職務が円滑に進みます。ところが困ったちゃんはこの一線をやすやすと乗り越え、トラブルを引き起こします。そうなるとマネージメントの観点から「ごめんなさい」だけでは済まされず、再発防止のための新しいルールが追加されます。これが積み重なると職務が煩雑で複雑になり、非効率化が進みます。
新しい職場に配属されたり異動したりしてきた人が「なんでこんなルールがあるの?」と首を傾げるルールは、まず間違いなく「職場のルールメーカー」の足跡です。これに対する有効な処方箋はありません。本当に困ったものです。