「メタ化」できる人,できない人

具体的な情報を、抽象度の高い情報に変換することを「メタ化」と言います(他にも「高次化」とか「一般化」と表現することもあります)。

簡単な事例を挙げると、

例えばある機械のある部位で、荷重がかかって部材が破損したとします。その不具合を、梁にかかるモーメントの公式や、断面2次モーメントの公式を用いてうまく解決した場合、得られた具体的な情報は、
「機械の破損対策は、構造力学の公式を使って解決する」
となります。

これを抽象的な情報にすると(=メタ化)、
「ものづくりの不具合は、自然科学の公式を使って解決する」
となります。つまり、機械の破損対策に限らず、製造現場で発生する不具合の解決には、自然科学の公式や法則が有効であるという情報になります。

人間ひとりが経験できることは限られています。メタ化の思考がないと、未経験の仕事が来たとき、つい「やったことがないからできません」と逃げてしまいます。

しかしメタ化の思考ができるようになると、少ない経験から多くのことを学べるようになります。未経験の仕事を手掛けるときも、頭の中にメタ化された情報がいっぱいあれば大いに役立ちます。不安はありません。

同じ経験をしても、伸びる人と伸びない人の差は、実はこのメタ化の思考ができるかどうかにかかっています。

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