チームワークとは?

「チームワークとは?」と問われると、しばしば「メンバー同士で助け合うこと」という答えを聞きます。たしかにそれも大事なことですが、もっと大事なことがふたつあります。

ひとつは「それぞれの役割を全うすること」です。

「それぞれの役割」は上司の指示であったり、メンバー間の話し合いで決めたりしますが、いったん決めたら、各メンバーはその役割を確実に遂行するよう努力しなければいけません。そうでないと、他のメンバーは安心して自分の役割を遂行できません。「何かあったら他のメンバーが見かねて助けてくれる」という姿勢は、チームワークを乱す元になります。

もちろん体調不良とか明らかなスキル不足の場合は自分で抱え込まず、上司やリーダーに訴えるべきです。そのときこそメンバー同士で助け合わなければいけません。そういう訴えがないと他のメンバーは「問題なく役割を遂行している」と思っています。にっちもさっちもいかなくなってから「実は前からまったくうまく行ってません」と言われても困ります。

もうひとつは「チーム全体で成果を出すという意識」です。

組織で活動する意味は、ひとりだけががんばっても到底上げられない、大きな成果を上げることにあります。そのため、最前線で活動する人たちを支援する、後方支援的な役割の人たちは「どうやったら最前線の人たちが活躍できるか?」を考えて仕事の質を上げなければいけません。

逆の立場なら「最前線で得た情報のうちどういう情報を後方支援に渡せば全体のパフォーマンスが上がるか」に気を配るべきです。

自分の役割を棚に上げて「あいつらがしょぼいからうまくいかないんだ」と他のメンバーやグループを非難するのは、もう一つ外から見るととても見苦しい状態です。本当に「あいつらがしょぼい」なら、それはそれで作戦を練り直さなければなりません。

組織としてのパフォーマンスが上がらない理由を述べているだけなら「評論家」のそしりは免れません。「チーム全体で成果を出すという意識」があれば、行動は変わるはずです。

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