先月、岐阜県の樹脂成形メーカー様(従業員約120名)向けの自動化コンサル業務が1件完了しました。
こちらのメーカー様はいわゆるTier2(自動車シャーシメーカーの2次供給メーカー)で、Tier1(同、1次供給メーカー)に製品を納入されています。
Tier2の仕事の厳しさのひとつは、大量品番がほとんどないことです。Tier1は自動化の効果が出やすい大量品番を自社で取り込み、自動化の効果が出づらい中量、少量品番をTier2以下に製造依頼します。
余談ですが、これはTier1とTier2の人件費の差を固定化することになるので、悪しき習慣と思っています。
今回の自動化コンサルでは、高価な樹脂成形機の稼働率を高めるため、計5種の品番の自動投排を行う設備の構想から仕様書作成、見積取得までを引き受けました。
まずはお客様からご希望を伺い、早い段階で構想案(パワポレベルのポンチ絵)を作成しました。それをたたき台にしてお客様とイメージのすり合わせや追加のご要望をお聞きし、構想案のアップデートと、漏れのない仕様書作成を行いました。
見積は2社の設備メーカー様から取得し、ご納得いただける金額が出てきたのでハタオリベの業務は完了となりました。
私が昔勤めいていたデンソーはいわゆるTier1ですが、それに比べてTier2の自動化はふたつ違いがあります。
ひとつはそれほど大きな投資額が出せない(お金がないという意味ではなく、上述の理由で費用対効果が得られない)こと。
もうひとつは完全無人化を目指さないこと。これを目指すと設備が高価になります。この方針はある意味賢いです。何が何でも力づくで完全自動化をするより、さっさと低額で済ませて実を取る考え方です。
こんなふうにTier1とTier2の自動化アプローチは少し異なりますが、そこは柔軟に対応しています。